23日、甲府市議会3月議会が閉会しました。
日本共産党は、6会計・6条例に反対する討論を行いました。
以下、反対討論です。
日本共産党を代表して、議案第2号 平成21年度甲府市一般会計予算、議案第3号 平成21年度甲府市国民健康保険事業特別会計予算、議案第5号 平成21年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算、議案第8号 平成21年度甲府市介護保険事業特別会計予算、議案第14号 平成21年度甲府市病院事業会計予算、議案第15号 平成21年度甲府市下水道事業会計予算、議案第27号 甲府市企業誘致条例制定について、議案第34号 甲府市母子家庭等児童手当支給条例を廃止する条例制定について、議案第36号 甲府市敬老条例の一部を改正する条例制定について、議案第40号 甲府市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例の一部を改正する条例制定について、議案第45号 甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について、議案第46号 甲府市介護保険条例の一部を改正する条例制定について、反対する討論を行います。
世界経済危機の下、日本経済はかつてないスピードで悪化しています。
これは、この間の自民公明政治が推し進めてきた「構造改革」路線が、内需・家計をないがしろにし、極端な外需頼みの構造を作り出した結果といえます。加えて労働法制の規制緩和による非正規雇用の拡大、社会保障抑制路線が、さらに国民生活を困窮させ経済縮小の悪循環を作り出しています。
こうした国の悪政に対して、今こそ甲府市政が、「住民の福祉の増進を図る」という地方自治体本来の役割を果し、市民生活を守る防波堤として、暮らし福祉最優先、市民サービスの充実を図ることが求められています。
さて、平成21年度予算では、小中学校の耐震化や増改築、学童保育の施設整備など市民要求に応えた施策も一部盛り込まれています。しかし、甲府駅北口整備事業などの建設事業費は確保され、土木費は前年度比で伸び率22.7%と突出している一方で、民生費の伸び率は0.98%と自然増分さえも抑えるような予算配分となっています。とりわけ、母子家庭への支給金の廃止、敬老祝い金の削減、介護保険料の引上げ、多子世帯保育料助成制度の廃止、生きがいデイサービス事業の後退などの内容が含まれており、「市民生活を守る」とは言いがたい予算となっています。
以下、主な反対理由を述べます。
まず、一般会計についてです。
歳入において、10月から65歳以上の高齢者から住民税の年金天引きが始まります。本市では約一万人の市民がその対象となっており、近年の相次ぐ負担増により高齢者の暮らしがますます大変になっている中での新たな年金天引きは、暮らし悪化にさらに追い討ちをかけるものと考えます。国の制度改定によるものではありますが、高齢者のいのちと暮らしに大きな影響を与える内容であり反対します。
次に歳出についてです。
民生費中の同和対策事業費、及び住宅新築資金等貸付事業特別会計繰出金は、ゼロ償還87人、償還率32%と極めて低く、根拠法がなくなった下での不明朗、不透明な支出であり認められません。
また、多子世帯保育料助成制度については、多くの市民の利用がありながら昨年の縮小に引き続き、今回は廃止にするものです。当制度は、多くの子育て世代から大変喜ばれ、頼りにされていた制度であり、少子化対策、子育て応援という点からも逆行するものであり反対します。
同じく民生費中の生きがいデイサービス事業費は、介護保険制度を利用していない高齢者に対し、これまで無料で実施してきたものを、利用者一回あたり500円を徴収するというものです。高齢者の生きがいや自立、さらには介護予防という点からも逆行するものであり、また高齢者にとっては、生活が厳しい中での負担増であり認めることはできません。加えて、老人無料入浴事業についても、毎月行っていたものを季節ごと年4回に縮小する内容となっています。高齢者の外出を促すものではなく、逆に抑制しており、また、わずかな楽しみを奪うものでもあると考えます。
次に商工費の企業誘致対策事業費は、今議会で提案された「企業誘致条例」に基づく支出であります。これまで県が進めてきた企業誘致頼みの産業政策は、非正規労働者の増大と、誘致企業の県内下請けへの発注率の低さが特徴とされており、企業誘致による「雇用の確保・拡大」や「地域経済活性化」には貢献していないというのが実態です。今の甲府市の地域経済の衰退の一因は、県外資本のゆきすぎた進出により、地域内での経済循環が崩壊していることにあり、市内の今ある力を育て、応援することに産業政策の主軸をおいてこそ、真の地域活性化が図られると考えます。よって、このような条例に基づく支出は認めることはできません。
次に土木費の甲府駅北口周辺整備に関わる事業については、現在の厳しい財政状況の下においては、事業全体として急ぐ必要のない事業であると考えます。
次に諸支出金、開発公社費については、塩漬け土地の借金の利払いに使われるものであり反対です。
次に国民健康保険事業特別会計については、二年連続国民健康保険料の引き上げ、および介護分賦課限度額の引上げの内容が含まれており反対です。
次に住宅新築資金等貸付事業特別会計については、先ほども述べた同様の理由により認めることはできません。
次に介護保険事業特別会計については、所得階層を細分化し、低所得者に配慮したことは評価するものですが、保険料基準額で年間約4000円、全体では平均9%の引上げとなっており、更なる市民負担増であり認めることはできません。
次に病院事業会計については、分娩介助料の4万円の引上げが含まれており、出産・育児の世代にとっての負担増は多大なものであり、認めることはできません。
下水道事業会計については、今回、水道料金は引き下げとなり、トータルでみると市民にとっては若干の引き下げとなりました。しかしながら、下水道だけをみれば引上げであり、一部に引上げになる人たちもいること、現下の市民生活の現状を考え合わせると、賛成することはできません。
次に6つの条例についてです。
企業誘致条例については先ほどのべた同様の理由により認めることはできません。
次に、母子家庭等児童手当支給条例については、母子家庭への年額一万円という手当てを廃止するものです。本市において、所得250万円以下が7割を超える母子家庭世帯にとって、経済的負担は重く、自立支援という名の下に母子家庭の生活実態を顧みない条例廃止であり認めることはできません。
また、敬老条例については、敬老祝い金の支給対象者、支給額ともに縮小するものです。
お年寄りのわずかな楽しみを奪うものであり、「敬愛の意を表して老人福祉の増進に寄与する」という条例の目的からも後退となる制度改定であると考えます。
次に、廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例については、ごみの指定袋導入が盛り込まれています。指定袋の導入は有料化の第一歩と危惧するものであり、市民にとっては新たな負担増となるもので認めることはできません。
最後に、国民健康保険条例は保険料の限度額の引き上げが、その内容となっています。また介護保険条例についても、介護保険料の引上げが含まれた内容であり、両事業ともに抜本的には国の制度改定が求められるところですが、現下の厳しい市民生活においては、新たな負担増であり認めることはできません。
以上、討論とします。
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