12日から、甲府市議会の代表・一般質問が始まりました。
今日の一番バッターで日本共産党の代表質問をしました。
一つ朗報です。4月の65歳医療費助成制度改定によって、経過措置の対象者の医療費負担が今秋より窓口で2割になります。今現在は窓口で一旦3割を支払い、行政窓口で申請するという償還払いになっていますが、そういったわずらわしい手続きなしで、窓口2割負担となります。
以下、質問全文を掲載します。答弁は後日掲載します。
質問に先立ち、先月起きた四川大地震は甲府市の友好都市である成都市を始め、各地に甚大な被害をもたらしました。犠牲になられた方への哀悼の意と被災された皆さんへの心よりのお見舞いを申し上げます。
それでは日本共産党の代表質問を行います。
後期高齢者医療制度についてお伺いします。
この4月から75歳以上だけの保険制度、後期高齢者医療制度が始まりました。保険料は年金から天引き、滞納すれば保険証の取り上げ、今後値上がりする仕組みになっており、加えて受けられる医療も制限されることになっています。
厚生労働省の審議会において、75歳以上を区別する必要性として、後期高齢者の心身の特性を挙げています。その特性とは、①治療の長期化と複数の慢性疾患のあること、②認知症が見られること、③いずれ避けることのできない死を迎えることとなっています。ここに「75歳以上は治療に時間もかかりいずれ死を迎えるのだから医療にお金も手間もかけなくてよい」という政府の本音がにじみ出ています。さらに、この制度の創設に関わった厚労省の担当者は制度導入の狙いを「医療費を抑制」するためと明言し、「医療費が際限なく上がり続ける痛みを後期高齢者が自分の感覚で感じ取っていただく」と発言しています。このように、制度の根底にある考え方そのものに問題があると考えますが、市長の見解をお伺いします。
この間、制度の全貌が明らかになるにつれて、各地で「年寄りは長生きするなということか」と怒りの声が上がっています。全国で500万筆、この甲府市でも多くの市民のみなさんから中止を求める署名が続々と集まっています。
先月、国会でも野党4党が廃止法案を提出し、与党の中でも廃止を求める声が上がっています。山梨県医師会長も75歳以上を差別した診療報酬改定に懸念を示しています。高齢者を邪魔者扱いし尊厳さえ踏みにじる後期高齢者医療制度に対して、今こそ市長は一自治体の長として廃止を求める声をあげるべきではないですか。見解を求めます。
次に人間ドックについてお伺いします。
後期高齢者医療制度の創設により、75歳以上の方たちは国保ではなくなったため国保人間ドックの対象外となり、全額自己負担となりました。甲斐市では独自の助成を従来どおり続けています。甲府市も、これまで通り75歳以上の人間ドックの助成を続けるべきではないですか。見解を求めます。
次に、65歳医療費助成制度についてです。
4月の改定により、65~69歳の病院での医療費窓口負担一割の対象者が、非課税世帯のみと限定されました。ただ、これまで制度の適用を受けていた人に限っては二割負担という経過措置が盛り込まれ、市内で約4800人がその対象者となっています。しかし、この二割負担とは、現在、病院窓口で一旦三割を支払い、後日行政窓口で一割を返還してもらうという償還払いになっており、「窓口の支払いを三倍にもしておいて、戻してほしければ役所に来いとは何事か」と市民の怒りをかっています。早急に償還払いを止め、窓口で二割負担とすべきと考えますが、当局の見解をお伺いします。
次に介護保険についてお伺いします。
2000年4月からスタートした介護保険制度は、2006年度の大幅改定を経て、今年で8年目に入りました。
「家族介護から社会が支える制度へ」「サービスが選択できる制度へ」とさかんに宣伝され導入されましたが、この7年間の実態はどうだったのでしょうか。特養ホームの待機者は山梨県では約5千人、甲府市では約1200人いると言われ、介護が必要と認定されながらも必要な介護・福祉サービスが受けられないのが現状です。また、一人暮らしの方や経済的に困窮している人たちは、誰にも相談できず介護保険のサービスさえ知らない、高い利用料のためサービスが受けられないと言われています。まさに保険料を支払っても介護保険が受けられない、「保険あって介護なし」であり、「介護を社会で支える制度」とは到底いえる状況ではありません。
このような現状を打開するためには、国に対して国庫負担の引き上げを求めることはもちろん、自治体独自の保険料・利用料などの負担軽減策、本当の意味での「介護予防」「健康づくり」の充実こそが求められているのではないでしょうか。
そこでまず、このような介護保険の現状について、当局はどのように認識しているのかお伺いします。また、今年度は介護保険事業計画と保険料の見直しを含む「高齢者支援計画」の見直しの年です。進む高齢社会に向けて、市として介護保険を含む高齢者福祉計画にどう取り組んでいくつもりなのか、見解をお伺いします。
次に地域包括支援センターについてです。
2006年度に新たに創設された地域包括支援センターは、地域における高齢者の生活を総合的に支えていく拠点として設置されました。費用は市の委託料と予防プラン事業の介護保険収入で運営され、昨年度、甲府市は委託料を一ヶ所あたり約1300万円出しています。しかし、これでは保健師、社会福祉士、ケアマネージャー三人の専門職の人件費分にもなりません。増える業務量、24時間の相談体制の確立など、一生懸命やればやるほど採算が合わず、地域の拠点施設とは到底なり得ていないというのが現状です。2008(平成20)年度2月に出された国の通達でも、「市町村においては、地域包括支援センターの運営に必要な財源を確保するとともに…地域の実情に応じた適切な運営の体制整備を図ること」と謳われています。地域包括支援センターが地域の高齢者の生活を支える拠点となるべく、委託費を増額すべきと考えますが、いかがですか。
ところで甲府市は、地域包括支援センター10ヶ所を全て民間に委託したことから、現場や住民の実態を把握することが困難になっています。このため、困難事例や緊急時の行政の対応の不十分さが指摘されており、今後、委託先との更なる連携強化が必要と考えますが、当局の見解をお伺いします。
また、市町村には地域包括支援センター運営協議会が設置されていますが、地域の高齢者の生活を総合的にきめ細やかに支えていくためには、地域ごと、センターごとの介護・福祉・医療の連携が不可欠です。そこで、行政が主導して、医療機関や福祉施設などの関係者と地域住民が参加した地域ごとの協議会を整備していく必要があると考えますが、いかがですが。
同じく2006年度の改定で新たに導入された地域密着型サービスについてお伺いします。
地域密着型サービスの理念は「住み慣れた地域での生活を24時間体制で支える」です。この理念を実現するために、市も2006年度に事業計画を立て取り組んできましたが、依然として施設の整備率は、市内6生活圏域ごとに差があるものの、平均で約58%と計画を大きく下回っています。しかも生活圏域ごとのニーズと必ずしもサービスが合致しておらず、南部地域のお年寄りが北部の施設に入所するなど、「地域で生活する」という本来の意義が果されていないのが現状です。また、事業者が参入せず施設整備が遅れている最大の要因は、コスト面で採算が合わず運営できないことが指摘されています。
市町村に大きく権限を任された地域密着型サービスを、今後充実、整備していくために、事業者への市独自の助成や積極的な働きかけなどをすべきと考えますがいかがですか。
次に市内農業の支援策についてです。
中国製ギョーザ中毒事件をはじめ、食品の産地及び品質表示の偽装、賞味期限の改ざんなど、食の安全・安心を大きくゆるがす事態が頻発しています。同時に、食料自給率39%という世界でも異常な事態に、農業を見直す機運が生まれています。
日本の農業が危機に直面している背景には、戦後の歴代自民党政権がとってきた農政があります。とりわけ、国内生産を縮小しながら、アメリカ・財界いいなりに国民の食料を際限なく海外に依存してきた輸入自由化路線は問題です。また、農家への画一的な「規模拡大」を押し付けることで家族経営・中小農家を切り捨て、農産物の価格保障を土台から壊し、農家の経営を成り立たなくした政府の責任は重大です。
日本共産党は自給率の50%台への回復を最優先課題とする農政への転換を提言し、現在、全国の農業関係団体、消費者団体とも対話や懇談を行っているところです。今回は、甲府市の農政として何ができるのかについて、以下質問します。
食料自給率を引上げるためには、耕作放棄地を広げないように農地を保全するとともに、地域農業の担い手を確保・拡大することが欠かせません。そこで、まず耕作放棄地を広げないためには、耕作面積を拡大する意思のある農家への支援が必要となります。県の農業普及センターが統廃合され遠方となり不便になっていることから、甲府市が農業技術や経営改善など親切に対応する相談窓口の充実や農機具の貸し出しを拡充するなどの支援の強化を求めます。
また、市民農園も有休農地を減らし農業への理解を広げる上で有効と考えます。特例農地貸付法の改正により、これまで農協や自治体でなければ開設できなかった市民農園が個々の農家でも開設できるようになりました。農家に新しい制度を紹介するとともに市民に対しても新設された市民農園を広報してはいかがでしょうか。
次に、高齢者や兼業農家が元気に参加し、消費者との交流が盛んとなる直売所や産直など、地域の自主的な取り組みを積極的に支援することが求められます。現在、市内には直売所は3か所あり、毎年売り上げを伸ばしています。直売所新設への新たな動きが見えていると聞きましたが、開設のための施設整備など支援を求めます。
最後に、甲府市農業の担い手である家族経営を維持.発展させるためには、後継者や新規就農者の確保が不可欠です。長野県中野市ではおおむね45歳以下の新規就農者に3年以上営農を継続することを条件に月額5万円を最高2年間支給しています。甲府市でも四十歳未満の人が新たに農業に就労する場合、月十五万円を三年間保障する「青年農業者支援制度」を創設してはいかがですか。
以上、甲府市内の農業を再生するための行政の支援策の強化を求めますが、当局の見解をうかがいます。
次にごみ収集の指定袋導入についてお伺いします。
山梨県内のスーパー事業者や消費者団体、市町村などでつくる山梨県ノーレジ袋推進連絡協議会は、ごみ削減と資源の有効活用のため、県内の主要スーパー18社の計約100店舗で6月30日からレジ袋を有料化する方針を決めました。
甲府市の家庭ごみの排出はレジ袋を利用していることから、これを機に指定袋制を導入することが検討されていると聞きました。昨年の9月議会で当局は「審議会におきましては、ごみ減量の手法としてミックスペーパーの分別回収などに取組み、減量の成果によっては有料化についての検討を行う」と答弁しています。
このように有料化の検討も同時に進められているところであり、指定袋導入は有料化への第一歩と危惧するものです。しかし、指定袋制の導入によってもごみの排出量を減らす効果は少ないものと考えられます。また現在一般に売られている半透明のゴミ袋の価格より高い指定袋を購入しなくてはならなくなるのでは、市民の負担が増えるだけです。有料化しても一時的に減ったように見えるだけで根本的な効果はありません。継続的な意識啓発とごみを元から減らす減量化の取り組みこそ大事だと考えます。当局の見解をうかがいます。
次に水道料金の引き下げについてです。
市民生活が大変になっている時だからこそ負担軽減が求められます。甲府市の水道料金は山梨県下で一番高く、下水道料金と同時に徴収されるため、負担感は一層強く、他の自治体から転入された住民が一様に驚く高さとなっています。
水道事業はダムの建設や水道管の整備をすすめる建設の時期を経過し、今は維持管理を行う時となっています。この間、水道局の努力の結果、水道会計は黒字決算を続けています。
この黒字分を管渠の地震災害対策などライフライン確保に充てるとともに、料金の引き下げに活用することを求めますがいかがですか。
最後に雇用問題についてお伺いします。
今、日本社会を襲う「貧困と格差の広がり」の根源には、雇用環境の破壊があります。報道によると、非正規雇用労働者の占める割合は34%と過去最高となり、ワーキングプアといわれる年収200万円以下が1300万人になったと、一層深刻な状況が明らかになりました。そういった中で自治体が作り出す「官製ワーキングプア」の問題も大きな社会問題となっています。
全国の自治体臨時・非常勤職員は45万6000人、正規職員が減らされ、非正規職員の割合が増えています。甲府市でも2003年度と比べると、正規の職員は108人減らされる一方で臨時・非常勤の職員数は372人と増えています。
臨時職員の事務・技術職の時間給は800円、一日8時間で6400円です。年収にすると200万円以下に過ぎず「官製ワーキングプア」という状況を甲府市も作り出しているといわざるを得ません。昨年、パート労働法が改定され「働き方が同じであれば、待遇も同じにすべきという同法の趣旨は、公務員にも生かされるべき」と、国会で厚生労働大臣も答弁しています。
そこで第一に市は、臨時、嘱託職員ふくめた全ての非正規職員の時給を1000円以上に引上げるべきと考えますが、いかがですか。
第二に、公務員の専門性・継続性、という職務の特殊性を確保するためには、安定的な雇用条件が不可欠と考えます。特に、自身の仕事に誇りと気概を持った保育士や図書館司書、調理員といった専門分野で働く人たちは、本来短期的な契約で行うような職種ではないはずです。現在の半年、一年といった短期雇用契約ではなく、希望者には長期雇用契約に切り替える、又は正規雇用を進めるべきと考えますがいかがですか。
以上で最初の質問を終わります。
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