2007年12月 7日 (金)

代表質問しました。

 本日、本会議で代表質問を行いました。議員になって、二度目の本会議での代表質問。やはり、緊張しました。

 

 以下、質問原稿です。答弁は追ってブログに掲載する予定です。ご意見・ご感想もお寄せ下さい。

 

 日本共産党を代表して、質問を行います。

 安倍政権に代わって新たに誕生した福田政権ですが、依然として大企業中心、アメリカいいなりの自民党政治に変わりがありません。その一方で、インド洋の海上自衛隊の撤退、高齢者の医療費負担増の一時的・部分的凍結など、国民の声で政治が動くという新しい情勢も生まれています。日本共産党は引き続き、国民こそ主人公の政治実現のために奮闘する決意を述べ、質問に入ります。

○65歳医療費助成制度について

 最初に、老齢者医療費助成制度、65歳医療費助成制度についてです。

 厚生労働省の「国民生活基礎調査」で、高齢者のみの世帯ではその約63%が年収300万円以下、200万円以下も43%にも上ることが明らかになりました。65歳以上の高齢者世帯の家計では、1年間で約60万円の赤字が発生すると言われ、計算すると20年間では1200万円の不足が生じることになります。にもかかわらず、貯蓄無し、もしくは貯蓄額500万円以下の高齢者が、約40%もいるそうです。また、国民年金の受給額は月平均4万6600円で、2万円から3万円の人や無年金者もかなりの数と指摘され、日本の65歳以上の相対的貧困率は、OECD(経済協力開発機構)加盟国25カ国中第7位との報告もされています。

現在の日本の貧困な年金制度の下、「老後は安心」といえるお年寄りは、ほんの一部の人にすぎません。非課税世帯のみならず、課税世帯を含めた多くの高齢者が、少ない貯蓄を取り崩し細々とぎりぎりの生活をしているのが実態です。このような高齢者の生活実態を、市長はどのように認識されているのでしょうか。見解を求めます。

さて、戦後甲府市は国に先んじて様々な老人福祉政策を推進してきました。特に今議会に改定案が提出された「老齢者医療費助成制度」はその最たるものといえます。1974年以降、一部窓口負担の導入や所得制限が設けられるなどの制度改定がありましたが、基本的に65歳以上の医療費自己負担原則一割を堅持してきました。

この制度は、1960年代後半、戦後復興に寄与してきたお年寄りたちが住民発議と民主主義の精神によって作り上げた、まさに日本国憲法に定められた地方自治の理念が、この甲府市で開花したといえる象徴的な制度です。

 確かに、導入当時に比べると甲府市の高齢化率は今や三倍にもなり、四人に一人がお年寄りで、今後更に高齢者人口は増加していきます。しかし、高齢化社会が進展する時代だからこそ、それにふさわしい社会保障制度を充実していくことが地方自治体の役割ではないでしょうか。

近年の高齢者を狙い撃ちにしたような相次ぐ負担増は、お年よりのみなさんの生活をますます困窮させています。「電気代がもったいないから、一人のときは電気をつけない」「お風呂に入るにも水道料金が高くて」と言った切実な声が多く聞かれます。とりわけ、家計の出費で負担を感じているのは医療費であると、高齢者世帯の46%の人が答えています。そういった中で甲府市民は、「病気になったときには医療費の心配なく病院にかかることができる」「他市町村に比べて3分の1の負担で済むというのは本当に助かる」と大変喜び、制度の存在を誇りにしています。

現行制度の堅持を求める署名は、短期間に合わせて5000近く寄せられました。この医療費自己負担一割という老齢者医療費助成制度の存続・拡充こそ、もっとも市民のみなさんが求めていることではないでしょうか。市長の見解をお伺いします。

国が来年の四月から70歳から74歳の医療費自己負担を二割に引き上げることから、逆転現象が起きないよう制度を改変するとの理由があげられていますが、与党間合意で来年度からの一年間凍結を決めています。少なくとも、今議会提出は撤回すべきではないですか。答弁を求めます。

○後期高齢者医療制度について

次に後期高齢者医療制度についてです。

 11月22日、山梨県の後期高齢者医療広域連合議会は、加入者一人当たりの平均保険料を年額6万8904円と決めました。この保険料は2年ごとに改定され、医療給付費の増加や「後期高齢者」の人口増に応じて自動的に引きあがる仕組みとなっています。多くの人は介護保険料とあわせて年金から天引きされ、年金月額1万5000円未満の人は窓口納付となりますが、保険料を滞納すると保険証が取り上げられます。75歳以上の高齢者から保険証を取り上げることは、直ちに命にかかわることから現在の老人保健制度では禁止されています。診療報酬も74歳以下の方と別立てとなり、包括・定額化が検討され十分な医療内容を保障出来ない恐れがあります。75歳以上の人を他の世代から切り離し、際限のない負担増と差別医療を押し付けるという問題ある制度の実態が、いよいよ明瞭になってきました。11月13日現在で、制度の見直しなどを求める意見書や請願を採択した地方議会は、全国で295議会になり、県内でも昭和、南部、丹波、小菅などの議会で請願書が採択されています。制度への不安や批判が広がる中で政府・与党は医療改悪の一部凍結を言いだしましたが、対象となっている高齢者の一部の負担増をほんの少し延期するだけで、「凍結」とは名ばかりのごまかしにすぎません。

自己負担や保険料徴収の凍結ではなく根本から見直すこと、来年4月からの実施を見送り中止することが求められていると考えます。

 高齢者いじめの制度に対して住民のもっとも身近な行政をあずかる市長は、見直しの声をあげるべきではありませんか。市長の見解をお伺いします。

○特定健診など健診事業について

 つぎに、後期高齢者医療制度をはじめとした医療「改革」関連法により大きく変えられようとしている自治体の健康を守る事業についてです。

 憲法25条が「 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としているように、住民の健康保持・増進は地方自治体の基本的な責務です。公衆衛生は、社会の組織的な取り組みを通じて、あらゆる人々の疾病の予防や身体的・精神的健康の増進を図ることであり、そのために自治体による基本健診が行われてきました。

 ところが来年4月以降は、老人保健法の廃止により基本健診はなくなり、かわりに「高齢者の医療の確保に関する法律」による「特定健康診査・特定保健指導」が始まります。この「特定健診」が、40歳から74歳の被保険者・被扶養者を対象として実施するよう、各保険者に義務づけられています。これは、これまで市の福祉部が担ってきた健康づくりに対する責任のかなりの部分を、それぞれの保険者に担わせるもので、公衆衛生の観点からみて問題があります。

 国に、75歳以上の高齢者を含むすべての国民の健診や健康づくりの機会をしっかり保障させ、そのために必要な予算の確保を要求しつつ、本市も、これまで行ってきた住民の健康に関わる諸事業を後退させることなく、現行水準を維持し、公的責任を果たす姿勢の堅持が求められると考えます。市長の見解をお伺いします。 

 これまでの基本健診は住民の健康保持、病気の早期発見治療を目的にしてきました。ところが、この新たな「特定健診」はその最大の目的を、「医療費削減」としており、健診の主旨を変質させる重大な問題を多く含んでいます。

 「特定健診」は、糖尿病などの生活習慣病に着目しておこなうため、今まで基本健診でおこなわれてきた貧血に関する検査など健診項目が削減されます。健診費用についても、医療保険財政から支出することになり、保険料の引き上げにつながりかねません。また、健診費用の自己負担額の高い・安いは、受診率に大きく影響を及ぼし、受診率が低いと後期高齢者医療制度への「支援金」の負担が重くなるというペナルティもあります。健康診断・保健指導は本来公衆衛生として実施されるべきものであり、ましてや受診率の向上や健診内容の充実などが、保険料の引き上げに連動すべきではありません。また、ガン健診などは従来どおり自治体の責務とされていますが、特定健診と同時に受診できるようにすることが受診率向上のうえからも望まれます。健診について当局の見解をお伺いします。

さて、従来の基本健診では40歳以上のすべての住民が対象で行われていました。しかし、「特定健診」では75歳以上は対象外となり、後期高齢者医療広域連合の努力義務とされ、ここには「75歳以上は健診など受けずともよい」といった政府の「姥捨て山」的発想が現れています。山梨県の広域連合では、75歳以上の高齢者の健診は実施せず、各市町村で対応することになりました。加えて、75歳以上の人は国保ではなくなるため、これまで利用できていた国保人間ドックも利用できません。年齢による差別はあってはならないと思いますが、75歳以上の高齢者の健診について甲府市の方針をお伺いします。

 

○妊婦健診について

次に妊婦健診についてお伺いします。

 今年八月末、奈良県でかかりつけ医を持たない妊娠7ヶ月の女性の胎児が、救急搬送中に死産した、と報道されました。かかりつけ医を持たなかったこの女性は、7ヶ月になるまで妊婦健診を受けていなかったことになります。

 妊婦健診は、妊娠中の母体と胎児の健康確保のために必要な健診で、妊娠初期から分娩するまで、約14回程度の受診が必要とされています。しかし、妊婦健診は、医療保険適用外のため、一回の受診で平均5000円以上、高いときは1万円もかかり、出産までの健診に要する平均負担額はおよそ12万円といわれています。妊娠と分かっても、経済的理由から、初診を遅らせたり、妊婦健診を控えてしまうという人も多いと聞きます。

 今年一月、厚生労働省は妊婦健診の回数について、「公費負担は14回程度が望ましい、財政難でも5回程度が原則である」との通知を出しました。これを受けて、この7月から、山梨県でもこれまで2回であった妊婦健診の公費負担を5回まで増やしました。私は、先日、小さいお子さんを持つお母さんたちと話す機会をもちました。子どもがほしくても出産からお金がかかって大変であること、保育料、教育費のことを考えると、簡単にもう一人とはいかない、と経済的負担の重さが、子どもを産み、育てるという選択を左右していることを改めて知りました。特に非正規雇用が増え、収入が不安定な若い世代にとっては、妊婦健診は過大な負担になっています。

 今、全国各地の自治体で妊婦健診の公費負担拡充の取り組みが拡がっています。例えば東京都台東区では14回、秋田県は10回の公費負担を、また、杉並区では1回につき5000円程度で全ての妊婦健診に助成する、といった取り組みを行っています。

 この甲府市においても、安心して産み育てられる市にするために、多くの子育て世代からの切実な声を受けとめるとともに、少子化対策としても市独自に妊婦健診の公費負担を増やすべきと考えますが、いかがですか。

○都市計画税について

つぎに、今回提案されている都市計画税についてです。

3日付の山梨日日新聞は「厳しい県内景況、企業を圧迫」との見出しで、山梨県信用保証協会が本年上半期に返済不能に陥った、企業の借入金を肩代わりした「代位弁済」が昨年同期の5割増となり、率で全国一になったことを1面トップで報道しています。記事の中では財務省関東財務事務所が、最近の県内経済情勢について「持ち直しの動きは弱まっている」とし、総合判断を下方修正していることも報じています。

 都市計画税を3分の2する軽減措置は、高騰する土地価格による過重な負担から市民を守るために、1990年から行われ、すでに16年間を経過し制度として定着しています。甲府市がこの措置を廃止することになれば、新たに7億円の負担増となり、これから住宅を新築しようとする市民が着工を手控えるなど、市民に与える経済的・心理的影響は大きく、ひいては足取りが遅い景気の回復に与える影響も心配されます。

 固定資産税や都市計画税は、「資産を保有している市民は担税力がある」と仮定して課税しているもので、収入があるかないかは関係がありません。また、固定資産税には「生活費非課税」の考え方から、住宅に対する特例が設けられていますが、都市計画税にはこういった特例もありません。高齢者世帯など収入の少ない低所得者にとって、これらの負担は過重となります。

 都市計画税は、税制の中でも自治体の判断で軽減できる数少ない税のひとつです。今後も継続して、軽減措置を行い市民生活と市内業者の経営を応援すべきと考えます。

今回の都市計画税を増税することによる市民生活の影響を、市長はどのように考えていますか。見解を求めます。

○家賃助成について

最後に家賃補助制度についてお伺いします。

 甲府市は1994年から人口増加策の一環として、新婚世帯向けの家賃補助制度を行ってきました。この間、利用者は年々増え続け、12年間で延べ1,513世帯、2006年には利用件数682件、前年度を32件も上回り、多くの新婚世帯の人が利用しています。しかし、その目的である「人口増加に寄与していない」という理由から2007年度の申請を最後に順次廃止していく、との方針が打ち出されました。

今、25歳から35歳の給与所得者の平均給与は10年前に比べて年間38万円減少し、若年層の経済力が低下しています。とりわけ、若者の二人に一人が、パート、派遣、請負、アルバイトといった不安定な働き方を強いられ、年収200万円以下の人が1000万人もいると言われています。

2005(平成17)年に市が行った利用者アンケートによると、住居を探す上で一番重視するのは家賃だそうですが、勤務先からの家賃補助があると答えた人は23%にすぎません。

こういったことからわかるように、この家賃補助制度は、多くの若い新婚世帯の人たちにとって、とてもありがたい制度として大変喜ばれてきました。甲府市にとっても、若い世代の定住は喫緊の課題です。他の子育て支援の施策とともに、市民の暮らしを応援し、人が住み、集うことによってやがては地域活性化にもつながるこの制度を、安易に切り捨てるのではなく、拡充していくべきと考えますが、当局の見解を求めます。

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